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店長の経験値や能力によらないSS運営

6店で車販113台

近頃のSS運営は、自然災害や感染症など外的要因にハラハラ、ドキドキする場面が増えました。が、当社SSは9月も大過なく穏やかに過ぎました(表1)。

前年同月と比べると、6店合計の経費は440万円増加しましたが、粗利が1,440万円改善したので、営業利益は1,000万円伸びました。

前年比1.5倍です。
昨年9月は、消費増税前の駆け込み需要がありましたが、今年は自力で前年実績を大きく上回りました。

車検985台、油外粗利1.1億円、営業利益2,800万円。
これらは9月の月間ギネスです。そして何より、車販113台は当社過去最高値です。
特にキャンペーンを行ったわけではなく、通常スタイルでの車販実績ですから、この調子は今後も続くと期待できます。

仕込みがいいと、車が売れる

皮肉なことに、新型コロナが当社の車販に火をつけてくれました。

新型コロナの影響は、レンタカーの生活圏需要にはほとんどみられませんでしたが、しかし、旅行・観光需要が激減しました。
このため当社6箇所のSSと8箇所の専業店を合わせて、レンタカー台数に大量の余剰が出てしまいました。これを早急に処分しなければならなくなったのです。

特に各地の空港前に出店した専業店は、レンタカーだけでなく従業員も余ってしまいました。その一部を横浜本社に異動させ、車販を支援するプロジェクトチームを作りました。

やってみて、中古車を「売り物」にするには、人手が必要なのだと、あらためて感じます。
すなわち車の美化清掃、車のボディー磨き、次に写真撮影、中古車サイトヘの掲載、そしてSSへの配送作業です。余剰レンタカーを売り切ったあとは、新たな中古車の仕入れも彼らの業務です。これらは意外と労働集約型の業務で、スタッフ8名、月間約1,500時間を、すべてここへ投入しました。

一方で、SSのスタッフは販売業務に集中します。すなわち店頭やネットから見込み客を見つけ、商談、見積もり、成約。成約すれば、支払い方法(ローンやリース契約)の手続き、整備、登録手続き、納車。これがSSの仕事です。

その前段階を分業化したことで、品揃えが増え、品質が安定し、広告宣伝がフレッシュかつスピーディになりました。その結果、SSでの自動車販売台数が伸びたわけです。

車販粗利が前年比930万円増加したのは、彼らのおかげと言っていいでしょう。多少乱暴ですが、彼らの生産性を単純計算すると、930万円÷1500時間=1時間当たり約6,000円となります。車販業務に未熟な素人の生産性としては、悪くありません。

車のサブスク利用が多様化

表2は、9月の当社の車販の内訳です。

  


「新車リース」を5年前に投入したことで、頭打ち状態だった車販ビジネスが活性化したのは、これまでに何度か述べました。昨年9月も800万円を稼ぎ、車販収益の約6割を占め、好調を維持しています。

しかし今年9月は、「中古車在庫販売」が、車販ビジネスをリードしていることが分かります。81台を販売(またはリース)し、1,300万円を稼ぎ、車販収益の半分以上を占めます。これに牽引され、新車リースも120%伸びました。

ちなみに中古車在庫販売のリース、いわゆる「中古車リース」は最近、商品化しました(本誌2020年8月号参照)。
従来の販売方法(現金・ローン)よりマージンが高いので、SSスタッフもリース契約へお客様を誘導する傾向が強まっています。

お客様にとっても選択肢が広がりました。もしも「中古車リース」という商品がなければ、9月に成約した16人(粗利340万円)のお客様の何人かは、破談となったかもしれません。逆に、「中古車リース」がきっかけで来店され、他の商品で成約したお客様も多いと感じます。

一般にリース契約は、現金払いやローンと比べると、お客様の支払い総額は高くなります。…にもかかわらず、車検や税金による突然の出費を嫌い、維持費を定額にしたいという顧客二ーズが台頭しています。世の中のサブスクの広がりに呼応しているようです。

なお、表2の車販台数には含まれていませんが、当社は10年前からレンタカー使用済みの車を月単位で賃貸する「中古車短期リース」サービスを実施しています。

これはリース会社を経由せず、当社と直接契約する形式で、与信審査を実施しません。その代わり、半期ごとに前払いしてもらいます。

このほど、 ホンダから「マンスリーオーナー」という類似商品が出ました。大会社ならではの魅力的な商品です。当社もこれを参考に、商品リニューアルをしています。

新車、中古車にかかわらず、「車のサブスク」は今後も多様化するでしょう。
環境変化への対応力勝負になってきたと感じます。

新規出店SSが3年目に
営業利益5,000万円で当確ライン

さて、当社の事業年度の期首は7月です。この9月で第1四半期が終了しました。
前年同期と比較すると、営業利益は約1.5倍伸びています。

分かりやすく、1店当たり月間平均を比較したのが「表3」です。

ポイントを以下に示します。
➊粗利が195万円増加、経費は37万円増加、したがって営業利益が158万円増加。
➋粗利増加の内訳は、燃料油で120万円、油外で75万円。
➌油外粗利は、レンタカーが46万円減少したものの、車検と車販で123万円増加し「倍返し」。 ➍営業利益は月間平均520万円。この調子が続けば、年間6,000万円を超える。

当社の「長年の念願」は、年間5,000万円以上の営業利益を稼ぐSS業態を生み出すことで、いわゆる「ニコニコステーション構想」を公言してきました。

”大風呂敷”と椰楡されましたが、3年前に仲町台店が、昨期は、センター南店と寒川店が目標に到達しました。
そして今期、新たに堀之内店が到達する勢いです(表4) 。

もし到達すれば、「新規オープン3年目で5000万円達成」の快挙です。
残る平塚店、所沢店も時間の問題。おそらく2~3年内に到達できるのではないか、と期待しています。

それから「表4」を見ると、センター南店の伸びが今期に入って鈍化しています。210坪、同時給油4台の小規模店ですので、そろそろハード面の制約による限界を迎えているのかもしれません。

初心者店長が業績を加速

特筆すべきは、仲町台店とセンター南店は、今期から店長が代わったことです。
仲町台店は、ナンバー2を店長に昇格させました。センター南店の店長には、堀之内店のナンバー2を抜擢しました。

両人ともに40代前半、店長職は初めて、それどころかセンター南店の新店長は、SS経験さえ5年に満たない初心者です。
それにもかかわらず、前任店長に増して堂々たる実績を上げています。燃料油口銭が好転したことも寄与していますが、燃料指数は仲町台店でマイナス16、センター南店はマイナス13ですから、高い競争力を失っているわけではありません。そう言えば、寒川店も初心者店長が実績を伸ばしました。

2018年に堀之内店をオープンする際、寒川店の店長を堀之内店へ異動させました。代わって、アルバイト歴2年、社員歴4年の女性を新店長に昇格させたところ、わずか2年で年間営業利益が5000万円に達し、「ニコニコステーション」の仲間入りを果たしました。

仕組みと価値観

フレッシュな新店長たちが、就任早々の第1四半期、初陣にもかかわらず、前任者以上の実績を計上していることは、まことに嬉しく頼もしく思います。
これには2つの要因が考えられます。
➊収益化の仕組み
当社が重点商品と位置づける車検、車販、レンタカー。この3品の枠組みがほぼ完成しました。
販売手順、業務手順、販売促進などが標準化されたので、店長が代わっても、従来どおりに行動すれば、業界水準を凌駕する油外収益が安定的に確保できるのだと思います。
➋価値観の形成
いたずらにSS経験や先入観を持たない人間が続々と当社に入社しています。
そして、「年間営業利益5000万円は当たり前」という文化の中で育ち、目標達成に向けて行動することに何ら疑いを持たない、そういうスタッフが大多数を占めるようになりました。
「5,000万円を達成して、やっと一人前」「達成できなければ半人前」という価値観がSS内に醸成されています。


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