コロナ渦前水準にはまだ時間がかかりそう
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した6月の新車登録台数は、前年同月比5.3%増、365,631台と9ヶ月連続にプラスとなっています。(表1)
4月が29.4%増、5月が46.3%増と昨年のコロナウィルス感染拡大による販売が大きく落ち込んだ反動で回復幅が大きかったものの6月は多くのメーカーで半導体不足によって減産を余儀なくされ、回復幅は鈍化しました。
更にはコロナ前の2019年6月が登録車、軽自動車併せて450,393台の水準にかなりのギャップ(一昨年比81.2%)があり、コロナ渦前の水準に戻るまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
7月は例年、ボーナス商戦とあって市場は活性化する傾向にありますが半導体不足による減産はまだ続きそうです。その影響により、納期が延びるころから例年に比べやや引合いが弱まりそうです。
一方では販売店への来店数は回復基調にあり、加えてオンライン商談など販売強化も目立ってきていますので販売台数が回復する可能性も十分考えられます。
6月の登録車は前年同月比9.2%プラスの234,697台で4ヶ月連続前年超えとなっています。
登録車ランキングでは、トヨタ車が12ヶ月連続で1~3位まで独占を維持、10位中8車種が、15位中実に11車種がトヨタ車という状態になっています。
1位のトヨタ「ヤリス」は11ヶ月連続首位を維持、2位はトヨタ「ルーミー」が年明けから6ヶ月連続維持しています。3位のトヨタ「カローラ」は前年同月から台数が若干減少したものの、3ヶ月連続維持しています。4月23日にフルモデルチェンジしたホンダ「ヴェゼル」は10位圏外から9位まで浮上しています。
6月の軽自動車は、前年同月比1.3%減少の130,934台で9ヶ月ぶりに前年同月割れとなっています。
1位のホンダ「N-BOX」は19ヶ月連続首位を維持、6月末時点でN-BOXを含む「Nシリーズ」が累計販売台数300万台を突破しました。
2位のスズキ「スペーシア」は前年同月大幅台数割れとなっていますが8ヶ月連続維持、3位にはダイハツ「タント」、4位ダイハツ「ムーヴ」も前月と同じ順位を維持しています。
9位の「ルークス」、11位「デイズ」の日産車は昨年同月の約半数となっています。その他、12位のスズキ「ワゴンR」においても昨年同月の半分まで落ち込んでいます。