コロナ渦前水準には戻らず
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した5月の新車登録台数は、前年同月比46.3%増、319,317台と8ヶ月連続にプラスとなっています。(表1)
前年5月は新車販売台数がもっとも落ち込んだ時期だったこともあり、前年と比較すれば大幅に改善していますがここ5年(2017-21年5月)ではコロナ渦の影響がもっとも出た2020年5月に次いで2番目に低い水準となっています。2019年5月と比べると19.4%の落ち込み、登録車は20%を超える大幅な落ち込みとなっています。(表2)
2月ころから生産に影響が出ている半導体などの自動車部品不足が新車生産低下に影響し表面化してきています。特に人気車種は納期長期化により市場に影響が出てきています。
5月の登録車は前年同月比30.9%プラスの193,750台で3ヶ月連続に前年超えとなっています。
登録車ランキングでは、トヨタ車が10ヶ月連続で1~3位まで独占を維持、10位中8車種がトヨタ車となっており、トヨタの独走状態が続いています。
1位のトヨタ「ヤリス」は10ヶ月連続首位を維持、2位はトヨタ「ルーミー」が年明けから5ヶ月連続維持しています。5位のトヨタ「ライズ」はトップ10の中で唯一、販売台数が前年割れ、7位のトヨタ「アルファード」は前月の5位から順位を落としています。
5月の軽自動車は、前年同月比78.6%増加の125,567台で8ヶ月連続前年超えとなっています。
1位のホンダ「N-BOX」は18ヶ月連続首位を維持、3ヶ月連続前年超えとなりました。2011年12月にデビューしたN-BOXは、5月末時点で累計200万台達成、デビュー9年5ヶ月で200万台を達成したのはホンダ最速の記録となっています。2位はスズキ「スペーシア」が7ヶ月連続ランクイン、3位には再びダイハツ「タント」が浮上しています。