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いつまで続くの!?オートオークションの低調応札

オートオークションは、中古車の関連事業者にとって仕入れや販売などの「在庫調整機能」を担う重要な位置づけですが、昨年に比べ全体的に引き合いが弱まっています。

筆者(編集者S)も10年以上オークション会場で価格調整や仕入れを行っておりますが、2019年は明らかに応札状況が弱いと感じています。

出品台数は前年を上回る水準で推移しましたが成約率は下回っています。USS東京を例に1-7月の動きを昨年と比較してみますと、2019年出品台数は約30,000台増加(1ヶ月当たり約4,300台増)している一方で成約率は2%以上、下落しました。例年であれば成約率70%を超える月が数回ありますが、2019年は年明けから1度も70%に達する月がない状態です。

悪化は輸出??

悪化した要因として、中古輸出台数が前年と比べ減少しており、オートオークション落札台数の約4割を占める輸出関連事業者の応札が弱まっていることが影響しています。

また、国内市場では1台の保有台数長期化により良質な高評価点・低走行車の流通台数が減少、1台に対し応札が集中し、相場以上のセリ結果も見られる一方で、低年式・過走行車の増加により、応札がバラけ売り切りまで届かず流札するケースが目立っています。応札の二極化がより強まっていると感じられます。

増税前の在庫確保の動きが徐々に

前回の増税時にも見られましたが、消費税が引上げらる10月に向けて、小売り向きの在庫を増やす動きも出始めています。これは駆け込みが発生した場合に備えた動きですが筆者知り合いの中販店も同じ動きをしています。

筆者の同業者も今後の動きについて危機感を示しており、時期的に応札が活発化する9月についても大幅な回復を見込めないと感じている業者が多いです。そのため、時期を期待した「高買い」には十分に注意が必要です。

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