前年同月マイナス4.8%、10か月ぶりの前年割れ
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した7月の新車登録台数は、前年同月比4.8%減、377,448台と10ヶ月ぶりにマイナスとなっています。(表1)
7月の登録台数は、コロナ渦の影響がなかった2019年7月と比べ17.9%減と過去10年でもっとも少ない登録台数となっています。6月まで9月連続で前年同月超えで推移してきましたが、今後の数値に影響しそうな状況となっています。
世界的な車載半導体不足の情報が出始めたのが今年1月頃、ルネサスエレクトロニクスの工場火災が3月19日に発生により、納期遅れ(生産の減少)が6月辺りから表面化してきています。
この半導体不足による生産調整の影響は各メーカーに広がっており、日産・スバル・マツダは2桁の落ち込みになっており、ダイハツ、スズキは更に多きな落ち込みで前年割れの原因となっています。
更には東南アジアのコロナ渦によりタイの日本向け部品供給に影響が出てきており、国内2工場の3ラインの4日間停止が決まっていることから今後も納期長期化が深刻な問題となりそうです。
7月の登録車は前年同月比3.3%プラスの247,148台で5ヶ月連続前年超えとなっています。
半導体の影響が表面化してきているものの軽自動車に比べ台数を維持している状況からも、受注数は回復傾向にあると感じられます。
1位のトヨタ「ヤリス」は13ヶ月連続首位を維持、2位はトヨタ「ルーミー」が年明けから7ヶ月連続維持となりました。7月19日に新型モデルが発表となったトヨタ「アクア」が6月のランキング圏外から5位に浮上しています。4月23日にフルモデルチェンジしたホンダ「ヴェゼル」は6月9位から更に順位を上げ6位にランクインとなっています。
7月の軽自動車は前年同月比17.0%減少の130,300台で2ヶ月連続前年同月割れとなっています。
1位のホンダ「N-BOX」は20ヶ月連続首位を維持、前年同月4.7%増と軽自動車ランキングトップ10の中で唯一、前年同月比超えとなっています。4位ダイハツ「タント」、6位スズキ「ハスラー」、11位の日産「デイズ」が4割前後の前年同月比で減少、9位日産「ルークス」、12位スズキ「ワゴンR」は5割を超える減少となっています。