新車回復傾向へ
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した11月の新車登録台数は、前年同月比6.8%増、411,601台と2ヶ月連続にプラスとなっています。(表1)
昨年10月から消費増税の影響に加え、11月は台風の影響、今年4月頃から新型コロナウィルスの影響により営業活動の不振や工場の生産遅延などにより一時(5月)は、前年同月55%まで落ち込みました。
昨年8-9月は、増税前の駆け込み特需があったため前年同月85%程度で推移していましたが「特需」を考慮すればほぼ例年並み水準まで回復してきており、先月からは前年を上回るところまで回復してきています。
これまでの反動に加え、各メーカー新型車の投入も後押しになっており、受注残を抱える販売店も多いため、来月以降も前年同月越えが期待できます。
11月の登録車は前年同月比6.0%増加の253,069台で2ヶ月連続前年超えとなっています。
登録車ランキングでは、1~7位までトヨタ車が独占状態となっており、新型のSUV効果で伸長しています。1位のトヨタ「ヤリス」は5ヶ月連続首位を維持、8月に発売した「ヤリスクロス」の効果が大きいです。2位のトヨタ「ライズ」においても2ヶ月連続キープ。3位には先月5位から浮上したトヨタ「アルファード」がランクインしています。その他、8位ホンダ「フィット」が前年を大きく超える販売台数となっており、6月30日に発売となった日産「キックス」が15位に浮上しています。
11月の軽自動車は、前年同月比7.8%増加の158,532台で登録車同様、2ヶ月連続前年超えとなっています。
1位のホンダ「N-BOX」は12ヶ月連続首位を維持、前年割れとなっていますが12月下旬にマイナーチェンジを控えていることから年明け以降の販売台数増加が期待されます。2位は先月3位に順位を落としたスズキ「スペーシア」が再浮上、3位にランクを落としたダイハツ「タント」は前年同月の半分に台数が落ち込みました。13位スズキ「ジムニー」は納期が短くなったこともあり、前年の2倍の台数になっており、11月20日フルモデルチェンジとなった14位ホンダ「N-ONE」が早くも昨年同月263%の台数となっており来月以降、さらに伸長する可能性があります。