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市場に出回る「未使用車」ってどんな車?

たまに目にする「未使用車」という言葉。一見「お得」なイメージがありますが、よくわからない方も多いかと思います。かつては「新古車」と呼ばれていたので「新古車」と言われればなんとなくわかる方もいると思います。現在では「新古車」という言葉が使えなくなり、「未使用車」という言葉が定着しつつあります。ディーラーでも販売している場合がありますし、「未使用車専門店」が各地で存在していますが、なぜ「未使用車」が市場に出回るのか、そして、この「未使用車」は実際にお得なのか解説していきます。

「未使用車」とは

自動車を購入する際、「新車」と「中古車」に分類されますが、「未使用車」は定義上、「中古車」に分類されます。新車は、購入者が注文した後に車が製造されて、登録(※軽自動車は届出)ナンバーつけられ納車されますが一方で未使用車は、ディーラーなどの販売店が先に購入し、販売店名義で登録、かつ、使用されていない車両を指します。自動車は一度、登録すると「中古車」になりますので未使用車は、「登録済未使用車」=「中古車」となります。

 

未使用車はなぜ出回るのか?

一番大きな理由としては、販売目標(ノルマ)達成の為、自社で席に登録しているからです。もともとは軽自動車が中心で薄利多売である軽自動車の工場稼働率の維持やシェア争いの販売台数上乗せのため、未登録(未届出)状態でおいてある在庫車を販売店名義で登録(届出)し、未使用の状態で中古車市場に流通させていた経緯があります。

登録した車両は「在庫」となりますので少しでも早く手放したい状況になりますのでオートオークションなどに出品し、それを中古車販売業者が落札し、「未使用車」として市場に出てきます。この他にも「展示車」であったり、「キャンセル車」などによっても発生します。昔はこちらのイメージが強かったようです。

 

購入価格はお得か

未使用車=中古車となりますので時間の経過とともに経済的価値が下がります。一般的には新車の1~2割程度安いと言われていますので車両本体価格は安いと言えます。税金に関しては、重量税、自賠責保険など既に販売店いよって支払われていますので購入の際、本来かかる税金や保険料が安くなるメリットがあります。

 

その他のメリット

  • メーカー同等の保証 メーカー保証を引き継ぐことが出来ます。しかし保証期間は登録が起算となりますので短くなります。
  • 納期が早い 新車は注文してから製造するので時間がかかりますが、既に製造されており点検も中古車に比べ早いです。
  • 未使用 販売店で1度登録しただけで使用状況は新車とほとんど変わりません。

 

デメリット

  • 車検期間 新車の場合、登録から3年となりますが購入する車の登録時期によって最初の車検が短くなる場合があります。
  • オーナー数 新車は必ずワンオーナーですが未使用車の場合は販売店が既に登録しているので2オーナー以上に該当します。売却時にワンオーナーはプラス査定となりますが未使用車は実質ワンオーナーであっても書類上、2オーナー以上になります。
  • メーカーオプションは× メーカーオプションは製造時にしかつけられないオプションなので後からつけることが出来ません。

 

新車と未使用車を見分ける方法

未使用車を「新車」と偽って販売することは「詐欺罪」に抵触しますので、ほとんどの業者が適正に販売しています。簡単に見分けがついてしまうので知らなかった方はこの機会に是非覚えて下さい。

車検証の上段真ん中あたりに「初度登録年月(軽自動車は「初度検査年月」)」という項目があります。これは車が登録された年月になります。その左に「登録年月日/交付年月日(軽自動車は「交付年月日」のみ)という項目があります。こちらは登録された日か名義変更があった日になります。つまり、初度登録年月=登録年月日であればほぼ新車です。中には同じ月で名義変更が行われている場合も稀に存在します。その場合は、「新車保証書」の年月日を確認することで見分けられます。

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